維持をするのが大変なため、長年住んだ自宅を手放すことにしたのは、3年前のこと。
私の自宅があるのは自然豊かな郊外、環境には優れているのだが、生活をするとなると商業施設が少なく買い物をするにも病院に掛かるにも不便。
そのため、なかなか買い手が現れない。
人が住んでいては売れないため、駅の近くにマンションを借り住むことになった。
人が住んでいなくても維持をするのにお金が掛かる、なかなか売れないと不動産屋さんが「リフォームをしませんか?」。
値引きを覚悟していたため、値引きの代わりにリフォームをしよう、そうすれば買い手が現れるかもしれない。
不動産屋に言われるがままリフォームをしたが、買い手はなかなか現れない、すると、今度は「建物の塗り替えをしませんか?」。
手放すことにした自宅は築年数が古く見栄えは良くない、私なら買いたいとは思わない。自分が欲しいと思わない物件は売れるわけがない、不動産屋に言われるがまま建物の塗り替えを行った。
すると、御近所さんが「売っちゃうの、せっかくキレイになったのに」。
その御近所さんとは付き合いが長く、自宅を手放すとなると、その御近所さんとは疎遠になってしまう。
改めて売りに出している自宅を見てみると、昔のことが走馬灯のように蘇り、私も自宅を手放すのは勿体ないと思い始めた。
建物の塗り替えを行うと、家の中を見たいという人が次々に現れた。
どうしよう、自宅が売れてしまうかもしれない、リフォームや建物の塗り替えはしたけど、愛着のある自宅が他人のものになるのは耐えられない、自宅を手放すのは辞めた。
投稿者: admin
仕事を終え家に帰ると、自宅の塗り替えのことで母親と妻が揉めていた。
自宅の塗替えを言い出したのは妻、理由は運気が良くなると何かで聞いたらしい。
塗り替えることに母親は反対しているわけではない、揉めているのは何色で外壁を塗ってもらうか。
母親は従来通りの茶色が良い、妻は白色が良い、それを聞いて私の息子は「だったら、薄茶色にすれば」。
私に似て優しい性格の息子は、祖母(私にとっては母親)と母親(私にとっては妻)の意見を合わせたのだろうが、母親と妻の性格は水と油、反発するだけで寄り添うことはありえない。
「貴方はどっちにするの?」、母親と妻が私を見ている、マズイ。
母親に賛同すれば妻の機嫌を損ねる、妻に賛同すれば母親の機嫌を損ねる、私としては息子の意見に賛成なのだが、それだと優柔不断となり2人から責められる。
「孫が出来れば変わるよ」と言われるが、私の息子はまだ高校生、孫が出来るまでにはまだ10年以上先のこと。
外壁は定期的に塗らないと建物にダメージを与える、自宅の外壁は傷み始めており、孫が出来るまで持ちそうにはない。
仏壇に手を合わせ父親に助言を求めたが、父親も私と同じで優柔不断なところがあり、返事は得られなかった。
息子は大学受験を控えており、息子のラッキーカラーをネットで調べるとベージュ、日本語で言えば薄茶色。
そのことを母親と妻に話すと、2人とも「ベージュで良いんじゃない、大学に合格してもらわないと困るから」。
息子の大学受験は1年後、合格してくれれば外壁を塗装した甲斐があった、不合格なら息子の勉強不足、私の責任ではない。
外見は変わっても思い出までは変わらない
住宅ローンを完済し、ようやく暮らしが楽になると思った矢先、妻はあの世に行ってしまった。
完済し終えた自宅は築30年が経ちアチコチにガタが出ている、妻とはリフォームをするか建て替えるかを話していた。
私、「どうする?」
上の息子、「まだ、良いんじゃない」
下の息子、「建て替えるのは勿体ないよ、まだ住めるのに」
2人の息子は母親の思い出が詰まった家を残しておきたいのだろう、言葉にはしないが。
家事は一切、妻に任せていたため、食事は外食ばかりに、すると、子供たちは家に帰って来なくなった。
妻が生きている間は、飲みに行くのは週1.2回だったのだが、妻があの世に行ってからの私は、毎晩、飲みに行っている。
妻が生きている間は、同僚らと酒を飲むのが楽しかったのだが、妻があの世に行ってからは、妻のいない家に帰るのが辛い、2人の息子もそうなのだろう。
妻に先立たれた同僚が、「思い出さないように、奥さんのモノを処分したら」、そうするのが良いのだろうが、私には出来ない。
妻が使っていたパソコンを見てみると、外壁塗装の業者が数社ブックマークされていた。
妻の意志は残された家族同様、建て替えはしない。
そのことを息子達に話すと、「母さんがブックマークした業者に外壁塗装をしてもらったら」。
息子達も今のままの生活を続けるのはダメだと思っており、変わるキッカケを望んでいた。
外壁塗装は下地と同じ色に塗るのが一般的だと思うが、私は妻から度々、「あなた、ワンパターンね」と言われており、下地とは違う色で塗ってもらった。
下地と同じ色で塗装をすると思い込んでいた息子達は「どうして変えたの」と私に怒ったが、妻は私の決断を喜んでくれているだろう。
外壁の色を変えたことで家の雰囲気は変わった、すると、息子達は家に帰って来るようになった、私が酒を飲みに行く頻度も昔に戻った。
隣の芝生は青く見える
お隣さんが車を買い換えると息子が「うちも車を買い換えない?」、お隣の奥さんが新しいバックを持っていると妻は「良いなバック、私も買うね」、お隣さんが子犬を飼うと娘が「うちも犬を飼おうよ」。
お隣さんの犬は何年経っても小型なままだが、うちが飼った犬はバカデカくなってしまった。
妻、「お隣さん工事かしら?」
私、「ジロジロ見るなよ、恥ずかしいだろ」
息子、「お隣さん、足場を組んでたよ」
娘、「改築でもするんじゃない?」
暫くすると「建物の塗り替えをします」と、お隣さんがお菓子を持って挨拶に来られた。
妻、「うちも、そろそろ塗り替えをしない?」
私、「以前塗った時から、まだ、10年経ってないだろ」
妻、「お隣さんも10年経ってないわよ」
娘、「塗装が剥げているところはみっともない」
私、「多少は剥げるよ、雨風に当たるのだから」
息子、「母さんのメイクと同じじゃん」
息子の余計な一言で、うちの家も塗り替えをすることになった。
妻、「お隣さんに、ちょっと聞いて来る」
私、「よしなよ、恥ずかしいから」
車を買い換えた時も家をリフォームした時も、妻はお隣さんに「幾ら掛かる」かを聞きに行った。
家計を握る妻としてはお隣さんより安く済ませたい、毎回のことだが、うちが頼むのはお隣さんと同じ業者。
お隣さんの塗り替えが終わると、次はうちの塗り替えをしてもらうことになった。
移動の手間が掛からないため、足場に掛かる費用を安くしてくれた。
家に塗る塗料も、お隣さんと同じ色にしてもらうことで安くしてもらえた。
ご近所さんからは、「お隣さん同士で仲が良いわね」と言われるのだが、マネばかりされるお隣さんは私達家族のことを快くは思ってないだろう。
マンション全体の大規模な塗り替えの体験談
住んでいるマンションがこの前大規模な塗り替えがありました。色を住民みんなで決めて玄関の扉まですべて塗り替えたというかんじです。色は私が投票した色になりました。淡いくすみブラウンとピンクの中間のような色で上品でとっても好きな色で気に入っています。壁はオフホワイトに少しブラウンが入ったかんじでとっても落ち着いたかんじなり、綺麗になり気に入っています。
ただ、塗り替えた時は本当に大変で足場みたいのをマンション全体に組み立てるところからはじまるわけですから、ものすごい時間がかかっていました。足場をつくるだけで一カ月ぐらいかかっていたとおもいます。その後、塗っている間はペンキの臭いなども結構すごかったですし、我慢、我慢、、と思いながらも夏に入る前だったので、エアコンをつけるぐらいではいので、なるべく窓を開けていたかったので結構臭いはつらかったですね、。今でも臭いを覚えているほどです。シンナーっぽいなんといえないツーンとした臭いです。
でも塗り終わったら本当に綺麗になって大変満足しています。結構壁には亀裂などもあったのですが、そこもしっかりとパテできれいにしてくれてから上から塗りなおしてくれたので、変にデコボコになっているようなところもなかったですし、細部までキレイに塗ってあったので家族みんなで大満足といったかんじでした。やはり壁が綺麗になるだけで、マンション全体に清潔感もでて変わるものだなぁとおもいました。